落武者修行
ナメたらあかん。手術。
なんか歯医者みたいなのを想像していたので、
余計に恐ろしかったのですが。
●逆ギレて、4人部屋である事にも、
格差社会にもついでに憤慨。
この後、手術台に横になり、
頭に麻酔を4本打ち込まれる。
マジックで線を引いて、
メスで切る。
ゴムを引っ張る様に、
開口部を広げて止める。
脂肪腫のまわりの筋繊維的な物を
小さなハサミの様なもので
ぶちぶちと引きちぎっていく。
頭がブンブンと振られる。
手術は初めてだけれど、
大胆な手術だ。と思う。
頭蓋骨にゴリンゴリンと器具が当たる。
綺麗な女医さんだった事もあって、
なんだかとても恥ずかしい。
「頭蓋骨なんて親にも見せた事ないのに!」
とハンカチーフを噛み締める。
ボロリンと小さな餅の様な物が取れる。
女医 「可愛いのが取れましたよ~」
僕 「ハハ」
おっさんの医者 「本当にねぇ。いや立派な。」
女医 「お餅の醤油ヅケみたい」
麻酔医+おっさん医者 「オホホホ。」
僕「ハハ」
僕はガクガクして
適当に返事をしていたので、
あまり覚えていない。
麻酔が切れてきて、痛む。
ガクガクしながら、傷口を縫うのを待つ。
結局24針も縫う。
女医「奥さんはコレ見たいかしら?」
僕「ぜひ、見せてやって下さい。」
女医「可愛いとか言って、持って帰るとか言わない?」
僕「ハハ」
1時間20分の手術中、
とにかく、恐怖だった。
僕の顔は
落武者も真っ青な顔だったろうよ。
手術の前は、
「手術と歯医者は違うものだ」と
マントラの様に唱えて、
覚悟を決めとかないと、ガクガクしたり、
美人女医の軽口に
ダンディな返しが出来ず、後悔するからね。
カポーン
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